介護士の仕事は要介護者の体を支える作業が多く、どうしても疲労が溜まりがちです。長時間勤務や昼夜逆転のシフト勤務によって十分な休息を取るのが困難になり、次第にストレスを感じるようになります。また、利用者やその親族からのクレームを真っ先に受ける立場でもあるため、心身の負担は決して軽いものではありません。多忙なうえに精神的な負担が積み重なると、遂には仕事に対する忌避感を抱くようになってしまいます。そうなると介護士の仕事が嫌になってしまうおそれがあるため、速やかに対処しなければなりません。人によってストレス解消の方法は異なるので一概には言い切れませんが、十分な休息が重要という点は共通しています。
介護士がストレスを抱きやすい理由として、自身の境遇を理解されにくい点が挙げられます。加齢や病気によって体が弱っている要介護者をサポートする介護士の仕事は献身的なイメージがありますが、あくまでも労働の一環である事実はあまり周知されていないと言えます。好きで行っている仕事なので、多少のわがままは受け入れるべきという先入観から、利用者の理不尽な要求を拒否できない問題があることも否定できません。介護士の仕事はやりがいがありますが、決して自身を犠牲にする奉仕行為ではないことを認識する必要があります。しかし、稀に介護施設がそのような姿勢で運営しているケースもあるので、心身の負担を増やさないためには働く施設選びにも気を配ることが大切です。